微小昆虫標本を扱う際には、顕微鏡観察が必要となる場合が多いが、標本箱内の標本をいちいち取り出してみるのは結構扱いに困るものだ。
それに、標本が増えるほどにごちゃごちゃとしてきて分類の境界がわかりにくくなってしまう。
この問題を解決するために存在するのが「ユニットボックス」と呼ばれる仕切り箱である。
こいつを使えば細かい分類もスッキリ明瞭。検鏡時は、見たい分類群のボックスだけを取り出してみればいいので、扱いやすいし標本を破損するリスクも減らせるという代物だ。
しかしながら、このユニットボックス、沢山買おうとするとそこそこにお金がかかってしまう。特定の分類群を属レベルで分類したい人間には無視できない額となってしまう。
ということで、今回はユニットボックスを安〜く自作してしまおうという記事である。
市販品より作りは弱々しいが、機能的には必要十分だ。
作り方
まずは型紙を作るところから。
サイズは今後ペプなし標本箱を購入することを考慮して、市販品と同サイズに設定。
Inkscape で細い線を引いて型紙を製作した。
Inkscape で細い線を引いて型紙を製作した。
以下に私が作成した型紙を添付するので、個人的利用にご自由にどうぞ。商用利用は不可。
あとは簡単で、これを250 g/m^2程度の厚紙に印刷(A4,倍率100%←ココ大事)し組み立て、100均のカラーボード(厚さ5mmくらい)またはペプ板を底面に貼り付けて完成である。接着には両面テープを使用した。
ペプなし標本箱を持っていない場合には、ちょうどいい大きさのタッパーに防虫剤・乾燥剤と共に入れればOK。
どうぞお試しあれ。
改善案などあればコメント欄にお願いします。